全種識別の流れ

1.全体の印象

2.ムチカブリダニ亜科①

3.Z5が長い

4.Z4とZ5が長い

5.s4,Z4,Z5が長い

6.J2がない

7.Z5が顕著に長い

8.周辺の毛が長い

9.全体的に毛が長い

10.全体的に毛が短い

11.背板がごつごつする

12.特定の毛が太い

13.特徴がない

14.ムチカブリダニ亜科②

15.ウスカブリダニ属

16.ナラビカブリダニ属

17.カタカブリダニ亜科

18.カタカブリダニ属

19.アントセイウス亜属

20.カタカブリダニ亜属

 

9.全体的に毛が長い

全体的に毛が長いカブリダニには,ケナガカブリダニが知られる.導入種のオキシデンタリスカブリダニは形態的に近似するが,試験的に導入された青森県でも2000年以降は採集されていない.ちなみに,両種の識別点は以下の通りである(豊島・植物防疫(2012)にも詳述).

 ① ケナガカブリダニ

   前背板における側列毛は4本(j3, z2, z4, s4).

   j5の先端がj6の起点(毛穴)を超える(j5が長い).

   周気管の先端はj3の近傍まで伸びる.R1がある.腹肛板はホームベース型.

 ② オキシデンタリスカブリダニ(導入種)

   前背板における側列毛は6本(j3, z2, z3, z4, s4, s6).

   j5の先端はj6の起点を超えない.

   周気管は非常に短い.R1がない.腹肛板は花瓶型.