毛式 (カブリダニの毛の配列)

Chaetotaxy of phytoseiid mites

日本で記載されたカブリダニの胴背毛の名称はGarman (1948)に従っていたが,近年,個体発生における毛の相同性を重視した名称に変更された.背面の毛についてはRowell et al. (1978),腹面の毛についてはChant and Yoshida-Shaul (1991)の名称が使用されている.新しい毛式(Chaetotaxy)では,前背板の毛を英子文字と数字,後背板の毛を英大文字と数字の組み合わせで表記される.正中線にもっとも近い縦系列か,j,Jで,順次外側に向かって,z,Z → s,S, → r,R となる.これらの毛式は,カブリダニ科が含まれる中気門亜目のトゲダニ類の毛式に基づく.カブリダニの背面の毛はトゲダニ類のそれより少ないので,各ローマ字で途中の数字が抜けている.特に後背板で顕著である.

これらの名称の他に,検索表の表現を簡便にするため,特定のグループの毛に便宜的に呼び名(側列毛や前肛毛など)が与えられている.

トゲダニ類の胴毛配列の模式図

  

J, j (=I,i): Innen-haare (ドイツ語で,内側の毛)

Z, z : Zwischen-haare (ドイツ語で,間にある毛)

S, s : Seiten-haare (ドイツ語で,側(脇)の毛)

R. r : Rand-haare (ドイツ語で,縁の毛)

 

ミヤコカブリダニ(ムチカブリダニ属)の背面および腹面の毛式

セトカブリダニ(カタカブリダニ属)の背面および腹面の毛式